世代を超えてお客様とお付き合いの意味


我々がお客様へ出来ること
飲食店の経営では、施設の管理、従業員の身だしなみ、言葉遣い、生産者との打ち合わせ、料理開発、、、、
やろうと思うへば出来る事は沢山ございます。
その中でも「この気持ち必ず届く」と実感を持ちながら取り組む事がいくつかございますが、今日は、その中でも特に強い実感を持つ取組みをご紹介いたします。
貝殻亭リゾートの日常業務に、旗艦店の「貝殻亭」、「ガーデンサロン」、「パティスリーソレイユ」、「カフェ清祥庵」でご予約いただいたお客様一組一組一人一人例外なく漏れなく、出来ることを検討、準備するミーティング「事前ご予約ゲストブリーフィング(と呼んでおります)」がございます。
それでは、旗艦店貝殻亭の一例をご紹介いたします。
1、その手配はご予約の電話から始まります。
お名前、コース、時間はもちろん、苦手な食材、利用の目的。
そしてそれらデータは過去の御利用履歴と一緒に、数ヶ月先に利用であろうと、その日のうちに、支配人、料理長に届きます。
2、次にその手配が来るのは、事前1ヶ月先までの予約情報一覧。
間近1週間のご予約に対しては料理の仕込みなどが直に関わり重要です。
ご予約時にうかがう、苦手な食材、アレルギーがある食材情報は1人1人きちんと管理され、別のメニューが組まれます。一方、お好みの食材については生産現場が可能ある限り入手し、調理法を前後の料理と合わせて構築。
席の位置、用意するテーブルウェア、テーブル担当もその時点で決まってまいります。
過去の履歴があるお客様に関しては沢山の種類を頂いてほしいと可能な限り前菜やデザートを代えてまいります。一方、メインは選択制となっているため、お客様に選択いただきます。
3、最終事前確認は、ご予約前日に支配人と料理長が行います。
過去の利用履歴を元にメニューの手配と花束を用意したり、当日の会食の目的を推測し、少し違った貝殻をテーブルに載せたりと、、出来る限りのシチュエーション準備の摺り合わせをいたします。
翌朝になると必要な食材は市場に届き、その日のその会食に向けてレストランに届きます。仕込みに時間がかからない調理ですとレストランに届いてからお客様のテーブルに届くまで10分というものもあります。その時は優雅に流れるホールとは別に厨房の奥底、レストランの舞台裏では、届いた食材を掃除をするスタンバイがされており、届くや否や、鱗を落とし、内蔵を掃除し、3枚にさばかれ、そのまま、熱したオリーブオイルでカリカリに皮面に火を入れるなどと言うのが日々行われております。携わっている自身もそのスピーディーさにはプロの集団は凄いなと感心して、仲間を誇り高く思いながら調理に参加しております。
もちろん寝かしたほうが良い魚もあるので、それらは、1匹1匹丁寧に真空調理して0~マイナス1、2度の凍らないけど氷点下の環境で保存されます。1日で磯魚50-100匹をさばくことになります。
さて、お客様の事前予約に際しては、ご予約いただいた当日、1ヶ月、1週間、前日と確認されることまで触れました。
4、当日の最終確認が営業前11時から始まる会議でテーブル担当の元、全スタッフに周知され、営業スタートとなります。
営業中はまさに「万事を尽くし、結果は神のみぞ知る」の感ですが、
いつも思うのはもっとできたことがあったのではと正直思うのが僕の性格です。
サービスをする間、お客様から、その会食の意味、記念日であることを当日うかがうことも多々ございます。そんなお客様にもその瞬間から何か出来る事は始まります。
5、営業後、テーブル担当は本日のお客様の会食の結果をレポートにまとめそれが全て次回の利用に生かされるようになっております。
支配人、料理長は、そのレポート全てに目を通し、料理の改善、サービスの改善につなげます。
お客様の声が、スタッフの気づきが、即メニュー改善につながります。貝殻亭では記載した人、アルバイト、社員、経験、性別、国籍、年齢、、、、問わず、レポートに記載された内容を全て受け止めて
次なる手を打ってまいります。
そして、なによりも大切にしていることは、テーブル担当のレポートすなわちお客様の当日の会食の詳細な情報を記録していくことです。
その会食の意味、コースでの好みや好みのお飲み物、記念写真データ、お祝いを受けた方、、、、スタッフが感じた全てを履歴の中に記録し保存しております。何かあったときに、お客様に出来ることとして記念撮影の写真も厳重に管理保存しております。
2013年8月から、事前のレビューを強化すると宣言し、1ヶ月がたちました。過去の予約台帳は貝殻亭のみならず清祥庵、ガーデンサロン、ソレイユの記念日ケーキのご予約ゲストと徹底的にせいりしました。
まだまだ出来る事はあります、貝殻亭でのショーに参加いただいた方々、花咲大使やプラントハンターに参加いただくお客様、、、、。この次の1ヶ月さらに向上改善していきたいと存じます。明日も同じように、全てのお客様1組1組1人1人に臨んで参ります。
ほんの一例ですが、ここに1ヶ月でありましたお客様への気持ちの数々を紹介します。
・5年連続で同じ日にちに記念日をお過ごしになられたご夫婦へ、ガーデンでとれたハーブの小さな花束を贈りました。
・体調を崩した大切な近隣の方へ、薬膳のデザートで体力の回復を願いました。
・緊張の中の顔合わせの会食、なるべく会話がスムーズに行くようにテーブル自体をすこし小さいテーブルに代えて会食をセットアップしました。
・子供に本物を食べてもらいたいと言う両親の思いに応えようとお子様でもお食事できるロッシーニを提供しております。
最後に、
私どもが常々話す「世代を超えてお客様とお付き合いさせていただきたい」と言う思いは
ヨーロッパに根付く「継承の文化」に言い換えることができます。(大量生産大量消費の反対)
街に欠かせない文化財を継承する
そこでの商いを継承できる仕組みにする
ノウハウは一過性のものとせず、蓄積継承できるものとする
そこを生活の一部とする方々のアイデンティティーを蓄積継承する
特に一度しかない、お客様の人生の節目を一緒に過ごさせていただき、その時の至高の幸せを色あせることなく大切に保管したいからこそ。
おくい染め、七五三、成人式、結婚式、法事、端午の節句、ひな祭り、お正月、お彼岸、誕生日、結婚記念日、、、、
には是非、お立ち寄りいただければと存じますし、また是非その旨を一言御伝えいただければと存じます。過ごされた思い出は私どもが大切に保管してまいります。