晩秋は豚のグリル、そして魚のステーキへ続く


晩秋の料理と新作
 
急に冷え込みはじめ、ガーデンの広葉樹たちも一気に紅葉しはじめております。ガーデンで育つ野菜は季節が代わり、キッチンガーデンでも冬にむけた野菜を植え込みはじめております。同様に、それらを使った新メニューの試作が進んでおります。
 
今日は、秋に備え開発が進んできた豚料理や、冬に向けて開発される魚介のステーキについて一部ご紹介いたします。
 
 
  RALポーク
 
 
写真はRALポークです、赤身が特徴のとても美味しい豚です。清祥庵の秋はイベリコ豚の形ロースやRALポークの肩ロースがスペシャルメニューとして日によって提供されます。炭火の香ばしさと共にお楽しみください。
 
■ RALポーク と イベリコ豚 の ステーキ 火入れの科学と感覚
 
現在、清祥庵のステーキのラインナップに豚のステーキを加えようと、試作を繰り返しております。ハーブ豚から、SPF、黒豚、カタルーニャ豚、そしてRALポーク、イベリコ豚、、と部位は脂と赤身が程よく混在する肩ロースときめてはおりますが、各々の豚の個性がはっきりしているだけにどれも扱いたいのが本音ですが、当初はイベリコ豚とRALポークをお客様に提供していこうかと思っております。
 
さて、その豚の加熱ですが、火が入りすぎるとパサつくのが豚の特徴、火入れが難しい食材の一つですね。
 
・極力、細胞から離水させずに加熱、すなわち肉汁を逃さず、ジューシーさを保つ。
 
・そして、歯ざわり、食感をたのしむためにも筋肉繊維を加熱で硬直化させる。
 
・もちろん衛生面からも殺菌に充分な加熱を施す。
 
これらいくつもの条件をクリアさせる加熱方法を試作で探っていくのですが、これはまさに針の穴に糸を通す作業、0.1%単位の塩加減と馴染ませる時間、1度単位での目標加熱温度、その時の室温管理、、、それらを味覚という感覚で試作を繰り返していきます。
まさに、料理は、ディジタルとアナログ、科学と感覚の両輪で支えられております。
 
ちなみに、イベリコはドングリ林で育つことで有名ですが、一方、RALポークのご説明も加えておきます。RALとはスペイン語のREAL(レアル)の略で「最高位」を意味します。その名の通り赤身、脂身のバランスのとれた旨味と柔らかさが自慢の新種ポークです。またドライエージングをかけて熟成させることで旨みをより引き出しております。
 
スペアリブ
 
写真はイベリコ豚のスペアリブを長時間煮込んだ後、カリッと焼揚げたガーデンサロンの一品です。
 
豚コンフィ
 
 
写真は豚肩ロースとスペアリブと豚の脚を煮込んで調理したもの、清祥庵の豚の一皿として長く人気の一品です。
 
■ ヴァリエーション ソーセージ と 佐賀牛のボロネーゼ の パスタ
 
こちらは貝殻亭ガーデンでこれから収穫される辛子菜とあわせてお召上がりいただきたい、ガーデンサロンの一品。個性豊かな数種類のソーセージをちぎってミックス、フライパンでカリカリに焼くことでカリカリベーコンににた美味しさが引き出されます。そして、清祥庵やガーデンサロンで人気の佐賀牛の挽肉を使ったボロネーゼと混ぜてパスタのソースにしますが、こちらは鷹の爪を少々まぜてアラビアータの辛さも加えて見ました。
 
ガーデンサロンの看板パスタとして、育っていってくれるといいなと期待するメニューです。100%無農薬で育てるガーデンの野菜と共にお召上がりください。
 
ソーセージ
 
 
写真越しに、ソーセージのかりっとした香ばしさが伝わってきます。
 
■ 木野子 パスタ
 
撮影を逃してしまいましたが、今旬の清祥庵の秋のパスタをご紹介します。
 
木野子がもつ旨みグアニル酸を凝縮させる調理法デュクセル、貝殻亭が作るデュクセルがこのパスタソースの美味しさの秘訣です。デュクセルは、マッシュムールをみじん切りにして、炒めて炒めて1/5の量になるほどまで加熱します。その間、マッシュルームのもつ水分は蒸発していきますが、成分は濃縮されます。それと一緒に玉葱も2~30%ほどになるまで炒めるます。玉葱がもつ糖類が凝縮され、辛味は揮発し、あめ色の甘いオニオンソテーになります。
 
沢山のキノコと、その玉葱の甘味とディクセルの旨み成分を生クリームなどとあわせてパスタソースは完成します。ポイントは複雑に組まれるデュクセルに含まれる木野子の配合と玉葱、木野子以外の味の複雑性を豚肉やニンニクが加わって作り上げていくところです。
 
 
■ 九州松浦から届いた鰆、江戸前の鱸、富浦の目鯛、、、、、、、魚のグリルも海の状況により調理します
 
肉と同様に魚も加熱でたんぱく質を変化させます。そもそも、生でも美味しい素材を加熱するのですから、それなりに理由が無くてはなりませんね。殺菌など当たり前の条件を除きここでは美味しいと感じる要素について考えている事を一部お話します。
 
料理の世界では誰でも知っているメイラード効果、これは加熱により成分が焦げる現象で、言い代えると、燻製のような香ばしさが加わります。どら焼、ホットケーキ、お好み焼き、焼おにぎり、、、の表面の焦げ具合、その香ばしさは、まさにメイラード効果の賜物です。
 
私どもの魚のグリルでは、身は肉同様、離水させない程度、肉繊維の食感が感じれる調度の温度に加熱した上で、魚の皮面に最も多く含まれるゼラチンをカリッとお召上がりいただけるよう、香ばしく焼揚げます。
 
今日は、九州松浦から届いた鰆、江戸前で揚がりました鱸、江戸前でも太平洋への出口富浦で揚った目鯛をステーキで提供させていただきました。タルタルソースとトマトとケイパー、黒オリーブのソースで⑤提供させていただきます。